SSDへの考察その2 ( エエかげんとも言う...)

 さて、続きです。

 もう一つ忘れてならないものがありましたでしょう。それは先日アップした以下の記事に紹介されています。


 SSDは下図のfloating gate という電極部分に蓄えられた電荷で記憶を維持しているのです。一度書き込まれたデータはここに電荷がたまり(充電されるようにイメージです)、0/1を記憶するのです。

 電荷の量により0/1が決まるのですが、従来はこのメモリセルで1ビット分の情報0/1を記憶していました(SLC)が、記憶容量アップ・コスト低下を求め続けた結果、1つのメモリセルに複数ビットの情報をのせることになりました。

 一つの記憶セルが記憶する情報は、2ビット(MLC)、3ビット(TLC)、そして4ビット(QLC)と増えていきました。その結果4ビットを記憶するQLCでは、0/1/0/1/0/1/0/1ととても多くの情報を記憶する羽目になったのです。

 SSDのメモリセルは書き替え回数の限界がありました。書き替えられないOSやプログラムや永久保存版のデータなどは書き替えられませんので、これらが記憶されたセルは劣化しないと錯覚しそうです。

 書き替えによるセル自体の劣化はしないものの、最初に書き込まれた電荷が徐々に(放電するかのように)少なくなっていくのです。電荷の量が変化すると記憶していた内容が変わってしまいますが、1ビット(SLC)に比べて4ビット(QLC)の方がその影響をより受けやすいことは容易に想像がつきます。

 どのくらいセルの記憶が維持できるかと言うことに関して、先の記事ではWekipediaに掲載されている記事をご紹介しました。該当部分を今一度引用してみましょう。



引用開始===================================
メーカーの公称値では、
書き換えによって劣化していない状態(書き換え限度の10%以下)で
 数年(TLC
・5年MLC
・10年(SLC)、
書き換え限度まで達した状態から1年となっている
引用終了===================================



 ざっくり言うと普通に出回っているTLCタイプの新品SSDの場合、数年で記憶内容が電荷の喪失に伴って変化してしまうことが考えられます。OSインストール後4年程度で記憶障害になる恐れがありますので、その前にバックアップし再度復元しなおすなどの対抗策をとるなどしてやらないとダメ見たいです。

 あっね今気が付きました。もしかしたら中古屋さんで売られているSSDはこのような記憶障害に悩まされたものかも...。もしそのようなSSDならクローンSSDとして再生すれば普通に使えるのではないのかと...。


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 書き替えなければずっと使えると言うような代物ではないと言うことも覚えておかなければなりません。音楽データを山ほど入れて、書き替えしなければ、書き替え限度に達することがないと思っていたおいらにはちょっとショックです。



 最初に1回書き込んだだけで、上書きされたことのない部分は、数年でデータ欠落してしまうかもしれないんですねぇ...TLCの場合。最近目立ってきたQLCの場合はもっと短い期間でそんな風になってしまうんでしょうかしらねぇ...。



 いずれにしてもSSD使うならバックアップをちゃんととることと、バックアップからちゃんと復元できるように練習しておくこと。これが大切なのかな。