Audioや家電品のラッシュカレントについて
「なんやこのタイトル。そのまんまやないか!?」
「あっ、その方が分かり易いかと思いましてな...」
「まぁ、ええわ。せいぜい気張りや。」
「はいはい」
「はい は一つでええっ!」
「...」
では、最初に世の中ではどうなってるかとYAMAHAさんのHPを覗いてみました。
「こんなん読めへん」
「右下の虫眼鏡マークをクリックすると大きゅうなるわ...」
「はよ言わんかい、ホンマに...」
「なになに、トランスつこうてあるアンプは電源入れた瞬間に大きな電流が流れるから同時に電源入れないよう気い付けやってことかいな」
「まあ、そんなとこだね」
「まさかこれでしまいっちゅうことはないんやろな...」
Wikipediaでは次のようにありますなぁ...。
「こっちはちゃんと読めるやないか」
「ほう、良かったなぁ...」
「ラッシュ電流やのうてインラッシュカレントってかいとるけど...」
「突入電流やからインラッシュカレントだわな、ラッシュカレントなら急ぐ電流で意味わからんやろ。カタカナのラッシュ電流ならラッシュアワー想像できるから何となくわかるけどな...。あまり気にせんといて...。」
「掃除機や冷蔵庫やエアコンなんかのモーターつこうてる機器のスイッチ入れた時、ブンっていうのがそれなんやねん。で、モーターつこうてへんアンプなんかもスイッチ入れた時、ブンっていうのはトランスがはいっているからなんや」
「なんでブンっ言うねん」
「突入電流ちゅう大きな電流が瞬間流れるからやないか...」
「だからなんで流れるんや言うとんねん」
「スイッチ入れたからに決まっとるやろ」
「こんなとこでぼけてどうすんねん」
「変圧器の一次側にはコイルちゅうか電線が巻かれていてそれを電気につなぐと励磁突入電流ちゅうのが流れるんや...」
「ちょっと待ちいな。突入電流の前に励磁ってのが勝手に出てきた!!」
「変圧器に電気を繋ぐと一次側のコイルが励磁されるようになるから、励磁した瞬間に流れる突入電流で励磁突入電流ちゅうのや...」
「ならモーターは始動した瞬間に流れる突入電流で始動突入電流やないのか。こっちはなんで始動電流やねん...」
「まあ、ええやないか(モーターは始動してしまえば運転に変わるけど、変圧器はずっと励磁しっぱなしやし、最初の励磁した瞬間だけを特に表現する始動のような言葉がないだけなんやけど...)」
励磁突入電流について、日立産機システムさんのHPでサラッと書かれていたので紹介しましょ...。
「あんたわざと話を難しくしとるん?」
「かなわんなぁ。変圧器に電気入れると鉄心に磁束が発生し鉄心が飽和状態になり大きな電流(配電用変圧器だと20倍くらい)が流れるってことやないか...」
「そんなん分かるか!!あんたやっぱりバカ??」
相方は鉄心ではなくおつむの方が飽和してしまったようですね。
もっと技術的なちゃんとした解説を望まれていた方も多いかと思いますので、日本電気技術者協会のHPをご紹介しておきましょう。「1.励磁突入電流とは」あたりが参考になるかと思います。
おっと、忘れていた...。
変圧器の定格電流の10倍以上の大きな電流が電源スイッチを入れた瞬間流れ込みます。この電流は当然機器の電源コードやテーブルタップにも流れますので、通常の状態ではほとんど気にならないような電源コードやテーブルタップ(コードを含む)や屋内配線のインピーダンスによる電圧降下が瞬間的に10倍以上に跳ね上がります。それにより、テーブルタップで電源を分岐している機器や他のコンセントで使用している機器の電圧が瞬間的に低下することになり、昔の蛍光灯が瞬いたり、安定化電源を使用していない回路の電圧が低下したりして回路に影響を及ぼすことになるのです。
そうそう、変圧器の励磁突入電流は0.5秒ほどで気にならなくなりますが、モーターを使用した家庭電気製品の場合、通常回転に達するまで1秒程度はかかるものもあるでしょうかしら...。工場などで使っているもっと大きな機器やポンプだと始動に時間のかかるものも多いので、始動電流の悪い影響が出ないよういろいろな工夫がされれていることも付け加えておきますね。