SSDへの考察 ( 出鱈目とも言う...)

 SSDがどのくらい繰り返し読み書きできるかと言う目安にTBWと言うのがあることを以前の記事で書きました。

 先日紹介したCFDのSSD-480GB(CSSD-S6B480CG3VX)の場合TBWは155TBもあるそうです。この場合155/0.48=322.9ですので、323回分くらい丸ごと書き替えできる計算になります。

 単純なおいらは、毎月1回丸ごとクローンとっても10年分くらいは使える計算になると、ちょっと喜んでしまいました。あっ、これって1台のSSDをPCのメインディスクとして使って、このメインのSSDがいつ飛んでしまっても良いように、もう1台のSSDでメインディスクの丸ごとクローンを毎月とったとしてもクローン用のSSDは10年くらい大丈夫そうだと言う考え方です。

 ところでメインディスクとしたSSDの方はいったいどの程度持つのでしょうか。SSDには書き替え回数の上限があることは、上述のTBWの考え方で分かりました。上述の例だと③23回程度の書き換えはできるようです。でもこれって全体書き替えの回数ですから、どのメモリセルも同じ書き替え耐力をもってると思った方が良さそうです。

 すると何と言うことでしょう、メモリセル1個は323回くらいしか書き替えられないことになります。おいら段々分かってきました。SSDが一度使った部分を繰り返し再利用しないようにコントローラーで制御しているっていう本当の意味が...。

 そうです。同じところを何度も繰り返し使ってしまうようなことがあれば、323回繰り返し書き替えた段階で寿命を迎える可能性が高いのです(上述のSSDの場合ですね)。だからこそ同じところを使わずに、空いているところを次々と使っていき、書き替え回数がほぼ均等になるように制御しているのです。

 と言うことは、空いてる部分が少ないよりは多いほうが必然的に長く使えると言う計算になります。小容量のSSDを使うと空いてる部分が少ないので、寿命は早く来るかもしれません。また大容量のSSDを採用しても空き領域が少なければ、小容量のSSD同様書き替えに使える部分が少なくなるので、寿命は期待できないかも知れません。





 ところでメインディスクの中身ですが、比率は分かりませんが次の3種類に分類できそうです。

1.プログラムや完全保存データのように一度書き込んだら書き換えが全くないもの、
2.データや設定値のようにたまに書き替えのあるもの、
3.一時ファイルやキャッシュのようにしょっちゅう書いては消されるもの

 1.は書き替えがないので、2.と3.の容量部分の合計と、SSDの空き領域の容量で、SSDがどの程度の期間で書き換え寿命に達するかが決まりそうです。

 各々の比率はケースバイケースでしょうから適当に仮定してみることにしましょう。SSD-480GBのうち、1が10%、2と3の合計が10%と仮定しますと、1.以外の部分90%が書き換え可能容量になり、そこを2.と3.が繰り返し書き替え用途で使うことになります。

 2.と3.の10%の部分で1.以外の90%の部分を使うことになりますので、323x(90/10)=2907回の書き換えができそうです。しょっちゅう書き換えが行われそうな3.の部分がディスク全体の0.3%(1.44GB)と勝手に仮定してそこだけが書き替えられると見れば、80.3%を0.3%で使うと考えることができますから323x(80.3/0.3)=86,456回の書き換えができそうな計算です。

 1.44GB分のキャッシュが1日10回書き換えられるようなハードな使い方をしたとして、86,456/10/365=23.7年と言う計算ですかね。こんな計算でよいならSSDの寿命はあまり気にしなくても良いのかもしれません。

 でもこの計算は480GBのうち、20%しか使わない場合で、残りの80%が空きっちゅう計算ですのでそこんとこをお忘れなく。空きが10%しかなくてそこを3.の1.44GBのキャッシュが1日10回書き換えられるとしたら 323x(10.3/0.3)=11,090回、11090/10/365=3年となっちゃいますかね。



 でも、そんな計算で喜んでしまってはいけません。



 SSDの寿命要因は書き変え回数だけではないのですから...。


 もう一つ忘れてならないものがありましたでしょう。


 後半に続く....。